Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi では、7月22日(火）よりドル萌々子の個展を開催します。
ドルは、日々の生活・人と人との関わりの中にある視線や記憶をドローイングなどに表現することで「しらない誰か」と寄り添う方法を探しています。
大学では日本画を専攻しましたが、制作時は岩絵具のほか、油絵具・アクリル絵具を使用、作品の形状も四角い平面にとどまらず変形パネルや半立体・立体と「絵画」の範疇にとらわれません。さらに、それらを組み合わせた展示空間は一つのインスタレーション作品としても見応えがあります。
ドルの作品は絵画空間の色彩表現が特徴ですが、近年では色の滲みを複雑に重ねながらモチーフの姿をおぼろげに浮かび上がらせて行くようなスタイルで制作しています。モチーフの輪郭線と色を曖昧にしながら生まれる画面からは、ぼんやりとあやふやになってはいるが、確かに記憶として残る「誰か」の存在を示しているようです。
本展では、書籍のページまたはそれらのコラージュを支持体に油絵具・色鉛筆で描いたドローイング・立体を紹介の予定です。「誰か」の物語と作家の記憶が交わり、また別の「誰か」の記憶に繋がります。
■ドル萌々子 momoko doll
2022 武蔵野美術大学大学院造形研究科 美術専攻日本画コース 修了
2023 個展「向かい側、右隣りにすわる」Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi（六本木、東京）
2024 個展「わたしのしらない街をつくる」GALLERY IRO（吉祥寺、東京）
個展「ウインクを追いかける」フリュウ・ギャラリー（千駄木、東京）
2025 個展「ハグのひとつ手前」アートスペース88（国立、東京）
ほか個展・グループ展多数
