Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi にて田村幸帆の個展を開催いたします。
東京藝術大学で日本画を学んだ田村は、大学院在学中より動物をテーマにした作品を発表、現在は犬と猫を主なモチーフに制作しています。形態を削ぎ落し、白または黒で彩色されたモチーフの存在感は観る人に印象を残します。シンプルな形とデザイン性を感じさせる動物表現は、江戸時代の絵画に登場する子犬などを思い起こさせます。
画面には犬や猫ともに花瓶や絨毯などの装飾品が描かれますが、犬と猫とは対照的に色彩豊かな柄や模様が描き込まれます。これら装飾品は画面に彩りを加えるほか、画面を大きく分割・構成しており、琳派や浮世絵に見られる装飾的な画面・大胆な空間構成とも通じるところがあります。
犬や猫の可愛さ・様々な絵画表現の奥深さをお楽しみいただける展示です。是非ご高覧ください。
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■田村幸帆(Sachiho TAMURA) 神奈川県生まれ2020 東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻日本画研究分野 修了