Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi では中嶋明希の個展「中嶋明希展-MY GARDEN-」を開催致します。
中嶋は自然界の様相を金属で表現します。銅や鉄が生み出す形態と線は美しく、またその姿は植物のようにも動物のようにも見えます。
自宅の庭を眺める時間が好きだという中嶋。ずっと観察していると、木の実が鳥の頭に見えてきたり、葉の形が青虫のように見えてきたりするのだそうです。そして、自然界には異なる種でありながら、種を超えて似ているものがあるのではないかと考えるようになったといいます。
自然界が見せる変化と多面性、さらにそこから自然界を超えて共通する形や性質。これらを作品として記録に留めることで、自分のまだ知らない世界が覗けるかもしれないと中嶋は語ります。
本展では作家が見つけた、さまざまな自然界の様相を表した銅のレリーフ、鉄の立体作品を展示予定です。「庭」を通して世界の豊かさを感じられる展覧会です。
■作家ステートメント
MY GARDEN
私の庭には 様々な種のいきものが暮らしています。
何がいるのか観察していると、植物だと思っていたものが動物のように見えてきました。
私は庭の動植物を眺める時間が好きです。ずっと眺めていると色んな発見があります。木の実の形の中に、ふと鳥の頭の形が見えてきたり、丸まった木の葉の形が青虫のように見えたり、木蓮の枝ぶりや節の形から、昔飼っていた鶏の脚を思い出したりもします。
私は自然界には種を超えて共通する形、似ている形が数多くあるように思うのです。
あらゆる物事には多面性が有り、それぞれ常に変化していきます。いつも見て知っているつもりのものの中にも、今まで気付かなかった形や性質が潜んでいて、時と場合によって色んなものが芽を出し顔を出し消えていきます。
その中から見つけた自然界の種を超えて共通するところ、それをいくつも集めて記録していけば、私たちがまだ知らない世界を覗けるかもしれません。
私は 「私の庭」 で見えた世界の一面を、金属に置き換えて記録し、それを作品としています。