このたびHideharu Fukasaku Gallery Roppongiでは髙栁麻美子の個展を開催します。
髙栁は「私が居た風景」をテーマに作品を発表しています。色と形を組み合わせた画面は抽象画のように見えますが、髙栁が実際に居た場所を描いたものです。「過去に存在した自分」と「今いる自分」の融合を試みる髙栁は、キャンバスに油絵具を層のように塗り重ねてから削り出し、現れた形に新たな絵具を加える工程を踏み作品を完成させます。色を重ねて削る行為は自分を掘り下げる行為に、削り出した箇所に新しい色味を足す行為は過去の自分と現在の自分を繋げる行為に通じるところがあります。
自身の経験した印象や感覚を風景画として表現し続ける髙栁。本展では「声」をテーマに作品を発表します。髙栁は地元の京都から大学時代の東京、ドイツ留学や各国の滞在先など、世界各地で制作活動を行っています。様々な場所で様々な言語・人種・生活習慣・文化などに触れてきた髙栁は都度その社会に存在する自分と向き合い、作品と対話を重ねてきました。会場では新作を含む小品から大作まで、髙柳の内面に深く迫った作品世界を展開します。
また本展にあわせ、アトリエショップ「三村養蜂場の」テキスタイルデザイナーとの新作コラボレーション作品も発表します。
———-
髙栁麻美子(Mamiko Takayanagi) 京都府出身 2003 多摩美術大学 大学院博士前期課程(修士課程)絵画専攻 修了 2009 ドイツ ミュンヘン国立芸術アカデミー絵画科 Jerry Zeniuk 教授に師事、ディプロム・マイスター称号で修了